工事担任者DD1種試験不正解例 ― 2007年12月01日 03時12分12秒
「CTI機能を持つIPボタン電話装置では、CTIソフトウェアを用いて、IPボタン電話装置の主装置に接続されたパーソナルコンピュータ上の多くの顧客データを一元管理することができる。」
上記の文章は「正しい」というのが正解になっています。
でも、私は文脈が間違っていると思ったので、「正しくない」を解答にしました。
これは問題のための文章であり、この表現を「正しい」と決めたのは単なる問題作成者の意図であり、これを「正しい」と判断するということは単なる「試験テクニック」以外の何物でもないんですね。 だから、過去問を解くというテクニックが必要になる。
私はこの文章は「正しくない」と解答して、「不正解」だったわけです。
上記の文章が例えば以下のようなものだったとしたら、私は「正しい」と判断したと思います。
「CTI機能を持つIPボタン電話装置では、IPボタン電話装置の主装置に接続されたパーソナルコンピュータ上で動作させるCTIソフトウェアを用いて、顧客データを自動的に抽出し、応用することができる。」
私が正しくないと思ったポイントは以下です。
- 顧客データが一元管理されているかどうかはシステム形態により異なる
- CTI機能の要件に一元管理などは必要ない
- IPボタン電話装置のCTI機能というのは着信番号のデータ化を含むシステムとの連携機能全般を指す
- 着信番号などをデータ処理して応用するのはソフトウェアの仕事
- そもそもパーソナルコンピュータは単なる端末であって、顧客データのデータベースを保持しているようなシステム構成など実在しないはず
- 顧客データの電話番号と着信番号が必ずしも一致するとは限らない(IP電話番号と固定電話の番号は一致しない)
以上が私の「深読み」です。 問題が難しいとか簡単という話ではないんですね。
ま、落ち着いて考えると一元管理云々についての私の疑問点は「できる」という表現に対してなので、「必須」という意味を含まない文脈で「できる」という表現を使っていると解釈すると、「正しくない」と結論付ける根拠にまでは至らない、ということになりますね。
ところでこの問題はこちらの解説によるとAI・DD総合種の技術の問題としては過去問だったようです。出題者も解答者も試験テクニックということだけで割り切っていればいいのですが、もう少し本質的に物事の考察をして欲しいと思います。
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