丁寧な言葉で暴言を吐く上場企業の人事責任者 ― 2014年10月09日 22時28分01秒
選考辞退
東証一部上場企業の内定を断りました。正確には最終面接の後に電話をもらっていたのだけど、出られなくて用件を聞いていなかったのですが、メールで「選考辞退」の連絡をしました。
理由は最終面接の社長と人事責任者の言動に疑問を感じたからです。3回目の面接、最終面接というのは一般的に「確認作業」のはずで所謂、圧迫面接の必要はありません。
一方で私は何気ない言動からその人の人間性の本質を見抜くことに自信があります。 経営層の人間性と就職には何の関係もないのかもしれませんが、私は最終的には「人間性」が経営に影響すると思っていますので、断ったわけです。
辞退後の暴言
まずは暴言の内容です。電話でしつこく聴かれたので辞退の理由を話した後の人事責任者の発言です。
「もっと高尚な理由なのかと思いました。かえって断ってもらって良かったです。入ってもらってもウチの現場の他のメンバーとはうまくやって行けなかったでしょう。」
私としては些細な言動から人間性の本質を見抜いたことに成功したわけですが、それにしても、人事責任者としては失格な発言です。辞退した人間を相手に締めくくる内容ではありません。
こんな下らない人事責任者に逆らいもせずに大人しく働いている現場のメンバーとは確かに私は合わないかもしれませんが、技術的な側面では問題なかったと思われます。
些細な言動
さて、最後に「些細な言動」について紹介しておきます。
「(労働)時間が制限されますがどうですか」
これはどういうことかというとこの会社の勤務先に通うためには以下の選択肢があります。
- 職場の近くに引っ越す
- 会社の寮に入る
- 横浜か川崎から送迎バスを使う(海底トンネル利用)
この会社の職場の始業時間は8時10分で終業時間は16時40分です。
私は当初送迎バスを利用して通うつもりでいました。送迎バスは始業時2便、終業時も2便程度ですので、ほとんど残業はできず、自分の状況に応じて適当に仕事を切り上げるということはできず、送迎バスに振り回されることになります。時間が制限されないようにするためには引っ越すか寮に入るかのどちらかを選択する必要があります。なので、その選択をした私に問いかけたわけです。
しかし、この状況は会社都合の制限であり、採用しようとする人間に問いかける内容ではないと私は思います。 効率的な作業をして欲しいとかそんな意味で聞いたのだと思いますが、その時点で認識がおかしいです。筋が違う。
これが、例えば家庭の事情でその人だけが残業ができない、ということであれば、もちろん聞いて構わない内容だと思いますが、会社都合の制限にもかかわらずに従業員にその不都合な状況の解決を押し付けたということになります。
また、送迎バスは出勤時の制約も結構大きく、乗り遅れないようにするためには常に電車の状況把握や十分な時間的余裕を持って出かけるなどの配慮が必要です。それらの従業員側の配慮はみんなが行っていると思います。 つまり、残業以前に十分に時間的損失を従業員は蒙っているわけです。
ですので、労働時間が制限されることは、会社の責任によって改善するというテーマではありますが、従業員側だけの問題では全くなく、一方的に質問するという意識の持ち方がおかしいということです。
新しいことができない体質
この会社。新しい分野への開発に挑戦したり、既存の製品の性能向上のために求人をしていたわけです。つまり、既存の殻を破って欲しい人材を募集していたはずですが、やっていることは全く後ろ向きで横暴で会社の言いなりになるような人材を求めている、古い体質のままです。 上っ面の人事プレゼンテーションに惑わされるといけないと思います。
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