自作コマコレクタ効果確認失敗 ― 2015年10月04日 23時41分41秒
Kマウント用コマコレクタを工作していたのですが今回スカイウォッチャーBKP130で実験してみました。
ところが、残念ながら、ピントが合いませんでした。あと数mmは斜鏡側に近づける必要がありそうです。
上記はPENTAX K30直焦点でピントが合う位置ですが、自作コマコレクタの場合は一番近づけてもピントが合いませんでした。
上記は自作コマコレクタを通して撮影したM45です。少し一方方向に流れているのは追尾の問題です。周辺のコマ収差は少なくなっているようですが、ピントが合わないのでこのままでは、使い物になりません。
上記はコマコレクタを使わないで撮影したものです。
アクロマートではないクローズアップレンズを使用したコマコレクタですが、色収差は気にならない程度かもしれません。ピントが合わないのは残念です。
主鏡位置を筒先側に移動させて対応することを検討するつもりです。
BKP130ファーストライト ― 2015年10月03日 23時53分40秒
2015年8月に衝動買いしたBKP130ですが、10月になってやっとファーストライトです。
MARK-X赤道儀に載せてみました。延長シャフトを使えばウェイト1個でバランス取れます。ファインダーはBKP130の付属品ではなく別途購入していた正立ファインダーです。
とは言え、中国製のトラブルです。
2個ある鏡筒バンドの内の一つの締め付けネジが貫通して回せないため鏡筒を締め付けられません。最初はタップが立てられていないのかと思ったのですが、プライヤを使って無理やり回してみたら何とかねじ込めるようになりました。何度かプライヤで締め付けたり緩めたり回しているうちに手でも締め付けられるようになりました。冒頭の写真はそうやって処置した後のものです。
一眼レフボディを取り付けても延長シャフトでバランスウェイト1個でバランス取れるのは便利です。
ファーストライトなのに暗くなってからの天気はこんな感じ。この日は月が早めに昇ってくるので目論見は外れてしまいました。場所は朝霧アリーナです。
雲間からテスト撮影です。ピンボケで光軸とかドローチューブの陰を確認します。この時点で21時37分です。これは自作コマコレクタ使ってます。
この後、自作コマコレクタではピントが合わないことが発覚。
定番のM45。光条を確認します。21時51分。PENTAX K-30 ISO6400 30秒露出です。月との距離は下の写真を見てください。もう、月が昇ってきます。この写真は自作コマコレクタは外しています。
この写真が22時22分。月が昇ってきてしまいました。
こちらも定番のアンドロメダ銀河です。月が昇ってきていて雲も抜けていません。PENTAX K-30 ISO12800 30秒露出です。撮って出しをリサイズしたのみ。
ガンマ補正などを先に行った各画像を加算平均コンポジットして画像処理したものはこちら。
各画像を加算平均コンポジットした後ガンマ補正、レベル調整などの画像処理を施した物。かなり周辺減光が目立ちます。また周辺減光の中心がずれているのが分かります。周辺収差も非対称です。光軸調整の追い込みが足りないのでしょう。
2015年10月4日3時16分 PENTAX K-30 ISO100 1/125秒露出。撮って出しをトリミングしてます。
日付が変わって2015年10月4日4時25分のオリオン大星雲です。月明かりと天文薄明の中での撮影ですが、空の状態はかなりクリアになってきていました。
PENTAX K-30 ISO3200 30秒露出。撮って出しです。
C90MAKとXZ-2で土星を狙う ― 2015年08月03日 18時26分46秒
C90MAKとOLYMPUS XZ-2でコリメート撮影で土星をねらってみます。
使う道具はXZ-2とコリメート接続するためのCLA-12とビクセンのデジタルカメラアダプタ、ステップダウンリングです。XZ-2でコリメート撮影する場合はレンズに加重がかからないので良い感じです。
液晶画面ではこれくらいの感じで見えます。アイピースはLV7mmを使っているので1250mm/7mm ≒ 179倍です。
XZ-2側は望遠端(24mm)までズームしていますので、合成焦点距離は24mm X 179 = 4296mmになります。
35mm換算すると上記を4.6倍して19761.6mmになります。
撮って出しの1枚画像です。トリミングしています。
56枚の画像を加算平均合成などして画像処理した結果です。
XZ-2での惑星撮影の適性は高いと判断できますが、もっとちゃんとした写真を撮っている人もいますので今後の課題としておきます。
smc PENTAX-M 50mm F1.4で撮ったオリオン座 ― 2014年10月19日 23時55分43秒
USB電源で赤道儀のモータードライブを駆動する ― 2014年04月28日 19時00分35秒
昔ながらの小型望遠鏡用のモータードライブは車のシガーソケットから12Vを供給するようなタイプや乾電池で6V~9V程度を供給するようなタイプが大半を占めています。
一方で最近のポータブル赤道儀では状況が少し変わってきていまして、ポラリエではUSB mini-B端子経由でUSBからの5V電源供給が可能なようですし、USB電源での供給対応可能なポータブル赤道儀も増えています。
そこで、自作のモータードライブでもUSB電源での運用の実験を行いました。
但し、ビクセンのMT-1(MD-6も可)限定となります。
最近ではスマートフォンの普及とその外出時の充電用のモバイルバッテリーの普及でコンビニでも必要なものが手に入ります。
必要なものは以下です。
・自作モータードライブコントローラ(販売可能)
・USBモバイルバッテリー
・USBから2.1φのDCプラグに変換するケーブル
・12Vのシガーソケットからの電源にこだわるならシガーソケットUSB変換アダプタ、USBカーチャージャーなどの名前で売ってますが、百均でも購入できます。
肝心な赤道儀はMT-1を使用する赤道儀なら何でも対応可能です。
今回はアイベルCD-1で試しました。アイベルCD-1はビクセンのMT-1を使って、平ギアでギア比を調整していて、コントローラはGP赤道儀やSP赤道儀と共用できるものです。
※ちなみに、アイベルCD-1とのセットで売られているコントローラは電源もビクセンと合わせていてセンターマイナスのDCプラグを使っている非常識な仕様です。ビクセンのセンターマイナス仕様のプラグは世の中の電源プラグの互換性を台無しにする劣悪仕様です。自作コントローラの電源はセンタープラスが標準でセンターマイナスにもソケット抜き差しだけで簡単に対応できます。
以下がコントローラと電源。
電源の中身は以下です。
以下がUSB端子からDCプラグへの変換ケーブルです。
撮影は2014年4月27日、朝霧アリーナです。
晴れてはいましたが霞がひどい状況でした。作品としてではなく、露出時間と星の流れ方に着目してください。コントローラの動作の正当性の確認です。
カメラはPENTAX K-30+TAMRON 22A(35mmF3.5-135mmF4.2)とOLYMPUS E-PL5+LUMIX G 14mmF2.5を使いました。
写真はサイト制限のサイズに落とす目的でリサイズしています。JPEG撮って出しです。
■K-30+35mmF3.5,ISO1600,240秒露出、はくちょう座
■K-30+135mmF4.2,ISO1600,289秒露出、はくちょう座ガンマ星付近
※さすがに少し流れています。極軸のずれが原因でコントローラの問題ではないという認識です。
■K-30+135mmF4.2,ISO1600,174秒露出、はくちょう座ガンマ星付近
※上記より少し露出時間落としました。流れはあまり目立ちません。
■E-PL5+14mmF2.5,ISO1600,60秒露出、いて座の銀河
■E-PL5+14mmF2.5,ISO1600,60秒露出、夏の大三角形
●消費電流と駆動時間
MT-1の1相当りの抵抗は20Ωです。
自作コントローラではモーターへの供給は供給電圧をそのまま印加するので、5V電源の場合の消費電流は5/20=250mAとなります。1-2相励磁では概ねその1.5倍の375mAとなります。
今回使用したモバイルバッテリーの容量が5400mAHなので14.4時間の駆動が可能な計算になりますが、実際には実験の結果11時間程度が限界でした。8割程度の持続時間として計算した方が良いでしょう。
最近のコメント