コピペ記事が技術をダメにする2017年09月28日 06時25分30秒

■きっかけ
最近IoT関連の技術開発のスタートアップの会社を取材しました。増資もして勢いがあるように見えます。若いけど優秀なエンジニアも揃っていて、と自信満々。いわゆる、はんだ付けカフェやレーザーカッター、3Dプリンタもそろえた「工作室」も一般に開放しました。
ところが、この会社のホームページのエンジニアが書いたArduinoでの温度センサーを使う記事が他のサイトのコピペ記事で、しかも、他の記事よりも質が悪い始末。
この記事は公開されてから4ヶ月以上放置されており、書いた当人以外のエンジニアもお粗末さを指摘していないということになります。
私はこの会社の技術力には疑問を持たざるを得ず、社長の資質にも疑問を感じる次第となりました。
社長に指摘の連絡をしましたが、「本人に伝えておきます」程度の反応でした。

■コピペ記事の弊害
コピペ記事の弊害はいわゆる検索エンジンに引っかかる複数の記事が「同じ」だということです。正しい内容ならもちろん問題ありません。
いくつかの主張のうちの一つを自分の考えで選択しているのならまだしも、無理解、無思想でコピペしてあたかもそれが正解かのような印象を持たせる。
間違っているのに数多くの記事で同じことを言っているのでそれを正しいと鵜呑みにする。
そこが問題です。

■技術の基本は考察と実験による実証
コピペ記事は書いてあることを鵜呑みにしてそれがソフトウェアであればコピーして実行して試しますが、それが正しい結果なのかの検証をしません。
なぜ、そのような計算をして、そのような結果が得られているのか。
それらを自分自身の頭で考えて検証してこその技術です。