IT企業とはどんな企業か? ― 2008年02月20日 07時07分14秒
私自身も「IT関連一般」というようなカテゴリを設けていますが、 自分の仕事を説明するときに「IT企業」とか「IT関連」というような表現を使う人には会ったことがありません。
もしかしたら「業界」に全く関連していない人たちに説明するのが面倒だからという理由で「IT関連」というような表現を使う人はいるのかもしれません。でも私の想定範囲での何人かの人たちではそのような言葉は使わないような気がします。
さて、ITという言葉は「Information Technology」ということになっていますが、実はさっぱり分かっていません。その単語そのものの意味とは違って、一般的にはなんとなく「インターネット関連」という認識をした方が間違いがないような気もします。
こちらでも話題にされていますし、こちらでは質問と回答という形で展開されています。
ここで、私がIT企業と思えるような会社について以下に羅列してみます。
- インターネットサービスプロバイダ
- レンタルホスト業者
- 第一種電気通信事業者(いわゆるキャリア)
- 第二種電気通信事業者
- 広域通信機能を持った機器のメーカ
- Webサービス提供業者
次にIT関連企業と思える会社は以下です。
- OSなどの基本ソフト開発メーカ
- パソコンメーカ
- 言語処理系開発メーカ
- ミドルウェア開発会社
- アプリケーションパッケージソフトウェア開発会社
- ソフトウェアパッケージ商社
- ソフトウェア受託会社(名実ともに)(現在はほとんど実在しない)
以下の会社はIT関連ではないと思います。
- 半導体商社
- ソフトウェアデバッグ機器メーカ
- ソフトウェア開発ツールメーカ
- 測定機器メーカ
- パソコン組み立てメーカ
- 広域通信機能を持たない機器メーカ
- ソフトウェア受託会社(実質的には人材派遣業)
- アウトソーシング会社
- 人材派遣会社
・・・・今ひとつすっきりしない気もします。 要はサービスビジネスとサービスを提供する為の手段という考え方で整理する必要があります。 例えばWebサービスはITといえるかもしれません。それを開発したエンジニアの仕事もITとしても良いのですが、そのエンジニアが使う鉛筆のメーカはITとは関係ありません。
鉛筆は極端な例で使いましたが、そういった発想で整理するためにどこかで歯止めをする必要があると思います。
ちなみに私の職業は「組込みシステムアーキテクト」ということにしておきます。IT関連の仕事という説明の仕方はしたことがありません。
少なくとも言える事は「業種」としてひとつに分類できていませんし、同業者同士では自らのことを説明する為に「IT」という言葉を使うことはないということです。
逆に言えば抽象論を展開するときには「IT」という言葉は便利かもしれませんし、そういった使い方であれば私も実際によくやります。
そういう解釈に基づけば、例えば、具体的な内容に言及すべき自己紹介で「IT」という言葉を使う人物はほとんどが怪しい人物だという捕らえ方をした方がいいかもしれません。だってその人(会社)の業務内容に合った具体的な別の適切な表現があるはずだからです。
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