ブラッディ・マンデイへの興味2010年01月31日 22時56分50秒

松たか子のコンサートに行っていたので昨日のブラッディ・マンデイは見てません。録画はしてますけど、多分しばらく放置してまとめて見ることになるでしょう。

結構技術的なところや脚本的なところが酷いので見る気が失せてもいるのですが、黒川智花が出るので見るとは思います。

ブラッディ・マンデイ・シーズン2の脚本はお粗末2010年01月26日 23時55分45秒

技術的な部分にばかり突っ込みを入れたくなるドラマですけど、実際には単なる「お話」としてもおかしなところが目立ちます。

以下初回スペシャルで気付いたところ。

ヒロイン拉致の手口

藤丸君の自宅にチャイムを押して訪れたテロリストのお兄さん。川島海荷が帰ってきたと思ってモニターも確認せずに玄関のドアを開ける馬鹿な藤井美菜。

よっぽど無能な脚本家じゃないとこんな本は書かないでしょ。

  1. 自分の家に帰ってきてチャイムを鳴らす馬鹿はいない
  2. テロリストが来るかもしれないという可能性を充分に分かっているのにそんなことも気付かない馬鹿なヒロイン
  3. チャイムを鳴らす馬鹿なテロリスト(いきなり庭から突入の方がよっぽど分かりやすい)(どろぼうさんならチャイムで在宅か不在かを確認するだろうけど・・・)
  4. 警察に保護の依頼をしないサード・アイ

なぜかPCを壊すテロリストなCA

パスワードが判明したということでテロリストの一味だったCAがPCを壊してしまうんですが、目的の一つが成宮寛貴の抹殺だったのなら、パソコン壊す暇に成宮を拳銃で撃つなり、ナイフで刺すなりした方が早いし、自然でしょ。

初回スペシャルだったんだからもうちょっとがんばろうよ。

ブラッディ・マンディの組込み的考察22010年01月23日 23時45分41秒

ブラッディ・マンディ・シーズン2が始まりましたね。

今回も組込みシステム的、天文ファン的に考察してみましょう。 前回とは違って、リアルタイムに観ました。

ちなみに、サーバハッキングの概要はこちらを参照してください。こちらにも突っ込みどころはあるのですが、もっと突っ込みたい根本的な間違いがあります。

セリフのおさらい

藤丸君(ファルコン)の最後の方のセリフは大まかには以下です。 「俺がハッキングしたのは人工衛星です。 あの爆弾にはGPSが内蔵され、ロシア領内を出ると 爆発のセキュリティが解除される設定がなされていたんです。 だから、ロシア宇宙軍の管制局をハッキングして 通信衛星から伝わる421便の位置・・・座標をロシア領内だと誤解させたんです。」

間違いその1

人工衛星をハッキングしたと言っておきながら文脈の後半で「ロシア宇宙軍の管制局をハッキングした」と速攻で矛盾しています。

間違いその2

GPSというシステムの初歩的な解釈が間違っています。 解説はwikiにお任せ。 簡単に言うと、自分の位置情報を知っているのはローカルなGPS受信機のみです。 その情報はどこかに通信で送って管理することはもちろん出来ますが、通常はそのようなことは不要です。 おなじみのカーナビも基本的にはスタンドアローンで独立していて、どこかと通信しないと機能が果たせないようにはなっていません。 だから「GPSが内蔵され」というセリフももちろん間違い。「GPS受信機が内蔵され」が正解。 ちなみに、GPS受信機はモジュール化されたチップを使用していますので、受信機そのものの位置情報算出プログラムを書き換えることは通常は不可能です。

間違いその3

爆弾のシステムではローカルなGPS受信機自身の位置情報と爆弾の制御プログラムのROM内に書き込まれたロシア領の座標情報を比較する程度で充分です。どっかのサーバと通信する必要はないし、その手段もない。

間違いその4

GPSのシステムは全てUSAのものです。ロシアは関係ありません。 wikiで解説しているように全部で人工衛星は30個程度あるようです。静止衛星ではありませんから、その時点で測位対象(GPS受信機)が人工衛星から受信している対象の衛星は同じではありません。

ようするに・・・

ようするにお話の「オチ」全部が間違いです。

もし本当に今回のようなことをしたければ以下の手順が必要です。

  1. 対象となる航空機のGPS受信機が測位に使用している可能性が高い3つ以上の人工衛星を洗い出す
  2. 洗い出した人工衛星全てに対してUSAのサーバ経由でハッキングして人工衛星自身の座標情報を全て誤認させるようにプログラムを書き換える
  3. 人工衛星自身の座標情報は軌道要素と原子時計の時刻情報などに基づいてその都度人工衛星自身で計算しているわけなので結局は軌道要素を間違ったものに書き換える
  4. 人工衛星自身の座標情報の誤認は対象となるGPS受信機の座標をロシア領内であると誤認させるような位置情報になるように軌道要素情報を書き換える必要がある

最後の点は非常に困難ですね。 予めプログラミングしておいて軌道要素などを書き換える準備をしておかないと到底無理な作業です。 ファルコンは2分程度でサーバハッキングも含めて作業を完了させましたが、20時間あってもできるかどうかってとこでしょ。

プリズン・ブレイクⅣ(ファイナル)の装置2009年10月18日 10時49分00秒

プリズン・ブレイクⅣ(ファイナルシーズン)に出てくる装置。

3メートル以内の電子デバイスのメモリを勝手に自分のメモリに取り込むという装置です。そのこと自体はまあ許します。

許せないのはそのコピー状況を遠隔地のパソコンで確認できるってところ。携帯電話モジュールでも内蔵してるって設定なのか?完全に感知されて危険すぎだろ。

ちょっち設定に無理ありすぎだと思う。ゆえに興ざめしちゃう。 スキュラが巨大なカード状のデバイスなのもご愛嬌か....

あ、そうそう。最初のスキュラコピーの時のシナリオにも疑問。 サラがターゲットの家の家政婦のバッグに装置を忍び込ませる時に黙ってバッグを触ったわけではなく、ちゃんと見せてもらっている。

回収もサラにやらせればよかった。「バッグ見せてもらった時に間違って携帯が入ったかもしれない」ということでバス停で接触すれば良い。危険を冒す必要なんかない。ま、スリルはないけど、最初は無難に回収できても良かったはず。こういう違和感も興ざめになる。

ブラッディ・マンディの組込み的考察2009年01月11日 07時02分33秒

ハッカーが大活躍するドラマ、「ブラッディ・マンディ」についての突っ込みです。 実は録画だけしておいて観たのが1月に入ってからだったので・・・

本当の考察はこちらが詳しいです。すごいですね彼。

以下、気がついたことを羅列してみます。

キーボード叩きすぎ!

予め用意したスクリプトを実行しているのは周知のことですが、その実行結果を待ってから次のスクリプトを実行という「演出」が全くありません。あれは何かを入力したら少し待って、という演出をすべきでした。そして待っている間の少しのイライラ感が必須。 待っている間、スクリプト書きながら・・・というのならばエディタも開いて 欲しかった。

何でもかんでもネットワークに繋がりすぎ!

最終回ですね。 時限装置はネットワークに繋がないし、繋げられない。繋ぐ意味が分からない。何で最後にあんな設定にしたんでしょうかね。仮にあったとしても脚本上は「時限装置は通常はネットワークには繋がない」、「試してみる」、「繋がっていた!」というプロセスは必須でしょう。あせりすぎです。常識で考えたら素人な制作者側だって分かるでしょう。携帯電話の操作と連携して時限装置を作動させるなんていう設定も良くありますが、敵対する立場の人間がハッカーだということが分かっているわけですからむしろネットワークを物理的に遮断するのが必然。

電源長もちしすぎ!

ファルコンのノートPCいくらなんでもバッテリー長もちしすぎでしょう。 予備のバッテリーパックを持ち歩いている、置いているなどの何気ない演出が必要。

音を出しすぎ

「ファルコン画面」で音を出すのが番組上の効果音という設定ではなく、実際に出ている設定なのだとしたら「馬鹿でしょう?」

ネットワークに繋がりすぎ!再び

さて、最終回の時限装置がネットワークに繋がっている理由は心拍計と遠隔で繋がる必要性から・・・ということで説明することは出来なくもありません。但しその場合はZigBeeなどの無線を使う子機位置づけの機器とTCP/IP接続可能な親機のセットが必要です。

それが一つの機器にまとまるなら、それこそいきなり無線LAN接続する必要がある。そんなものが小さな機器にまとまらないし、バッテリーも持たない。無線LANにしたって、ネットワーク接続するアクセスポイントが必要なわけで、必要な機器構成的には何を使っても結局は同じ。 つまり、以下を全てクリアしないといけない。

  • 心拍計の無線方式、ZigBee/Bluetooth/無線LAN/携帯電話経由
  • 心拍計の接続方法、有線時限装置接続/無線時限装置接続/ネットワーク経由接続
  • 心拍計のバッテリ
  • 心拍計と接続するネットワーク接続機器があるのであればその電源
  • ネットワーク経由の場合、グローバルIPアドレスを振った時限装置制御サーバをわざわざ構築する必要がある
  • ネットワーク接続するなら7セグメントLED表示なんかいらない

古い定番の時限装置の表示器

そうそう。大抵7セグメントLED使いますよね。あれもお話としては分かりやすいんですがむしろ使わない方が「通」というか。特に今回の話ではそこら辺は必須だったんではないかと思います。何で犯罪者がわざわざ分かりやすく表示してくれることを考えるんでしょうか? 設定操作もマトリックスキー入力などで行う場合の確認表示に 使うからあんな簡単な表示でも重宝するわけで、それをネットワーク経由で済ますのならばいらない。

ちなみに原作は・・

読んでないです。 その辺は原作ではしっかりしていたんでしょうかね?

というように書いてみて、特に「組込み的」考察でもなんでもないな、と自分にも突っ込みを入れてみる。