Sun StarSuite7のOffice互換性とライセンス条項2008年05月03日 11時43分12秒

パソコンのソフトウェアを購入、使用するという契約を余り気にしていない方も多くおられることと思います。

オープンソースソフトウェアのOffice互換ソフトであるOpenOfficeの開発元であるSunは同じくOffice互換ソフトであるStarSuiteを販売していたりします。

実は3年ほど前にStarSuiteのパッケージの説明の「互換性の高さ」のキャッチフレーズに誘われて5ライセンスパック製品であるStarSuite7を購入してしまっていました。1万円程の出費でした。

私がOpenOfficeも含めてOffice互換ソフトに関心を持つのは、仕事でプレゼンテーションする必要があり、会社で作成したPowerPointの資料を自宅でも編集したいからに他なりません。個人で購入するのには本家のMS Officeの金額の高さが足かせになるわけです。その当時、OpenOfficeの「互換性のなさ」は経験していましたがパッケージ製品なら大丈夫だろうと「騙されて」購入してしまったのです。そう、「騙されて」の言葉どおり、互換性はOpenOfficeと大差ありません。

PowerPointの互換性とは言ってもいわゆるプレゼンテーションテクニックとして、アニメーションを使ったりというようなことではなく、ソフトウェア開発上の図を描くことが多い私は、その点のレイアウトの互換性を一番気にしています。 実は、PowerPointで作成した資料はStarSuite7でもレイアウトの崩れなしに読むことは出来ます。編集してPowerPoint形式で保存してもStarSuiteを使っている限りは特に問題はありません。

このような正常そうに見える挙動で騙されてしまうのですが、問題なのは編集し尽くして、いざ本家のPowerPointでファイルを読ませると、とんでもないレイアウトの崩れを来たしている場合がある、という現実です。これではいくらPowerPoint形式で保存したファイルが出来ても使い物になりません。

結論としては私が望むレベルの互換性は確保できていないので、次に考えるのは「手放す」という行為です。 捨てるのは購入金額を考えるともったいないのでオークションなどで手放すことを考えます。

さて、その時に使用許諾ライセンスがどうなっているかを気にする必要が出てきます。

補足ライセンス条項ではなんと、「譲渡禁止」となっているのです。Sunに問い合わせた結果です。

誰でも無料で使えるOpenOfficeとほとんど同じものをわざわざ購入してあげたユーザに対して「譲渡禁止」を要求しているわけです。

実際はMS製品のようにアクティベーションするわけでも何でもないので、他人に譲渡してもソフトウェアのインストールは出来て、使用も出来るわけですが、譲渡する行為は契約違反になるということです。 仕方がないので、ライセンス条項にしたがって、Sunとの関わりを絶つために、製品を廃棄して契約を終了させることを選択しました。

結論。SunのStarSuite製品は購入には値せず、資源を浪費して環境にもやさしくない。個人的なポリシーでは最後の「環境にやさしくない」という点が実は一番気になるところです。GoogleパックでStarSuite8も無料で手に入る昨今、製品としてのパッケージとか付属する説明書に価値を見出して譲渡することに意味がないわけではないわけですから、その程度の融通を利かせる程度のことはSunにはやってほしいものです。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログでは「組込み」と「組み込み」のどちらを使っている?

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://kumikomi.asablo.jp/blog/2008/05/03/3446140/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。