五藤光学マークXモータの仕様と天文データ2009年09月07日 01時44分23秒

オシロスコープ測定結果

マークX赤道儀とモータードライブの仕様について整理しておきます。 写真はモータードライブコントローラからのパルスをオシロスコープで観測したものです。

マークX赤道儀の仕様

  • ベースモデルウォームホイル歯数:126枚
  • ギヤードステッピングモータの減速比1/600
  • モータドライブケース内の平ギアの減速比:36/74

モータードライブコントローラ設計値

  • 純正パルスモータ仕様:24パルスでモータは1回転(2-2相励磁)
  •  ※(15度/ステップ)仕様の場合
  • 1-2相励磁のとき48パルスでモータは1回転
  • オシロスコープ観測値により純正コントローラは2-2相励磁
  • 赤経軸1回転のパルス数=126 × 600 × 24(48) × 74/36=3729600(7459200)
  • P型モータドライブの水晶発振子は2.836716MHz
  • ※ちなみに星の家製ビクセンMD-5マークX用水晶は2.760MHz
  • ※さらにちなみに天ガの記事のモータドライブの水晶は5.51780MHz

マークX純正のモータを使わないでパルスモータ単体で利用する場合

赤経軸1回転のパルス数=126 × 600 × 24(48)       =1814400(3628800)

天文データ

  • 恒星時(マークXモータードライブ採用値):86164.1秒
  • もっと正確な恒星時:86164.091秒
  • キングスレート(天文ガイドインタラクティブの記事より):86200秒
  • キングスレート(サイト検索などでよく使われている実例値):86190秒
  • 平均太陽時:24時間丁度=86400秒
  • 平均月時:89455.2秒(こちらを参考)

恒星時モータードライブコントローラ計算(2-2相励磁)

  • 3729600/86164.1 = 43.28484833(pps)
  • 1814400/86164.1 = 21.05749378(pps)
  • 3729600/86164.091 = 43.28485285(pps)
  • 1814400/86164.091 = 21.05749598(pps)

恒星時モータードライブコントローラ計算(1-2相励磁)

  • 7459200/86164.1 = 86.56969666(pps)
  • 3628800/86164.1 = 42.11498756(pps)
  • 7459200/86164.091 = 86.5697057(pps)
  • 3628800/86164.091 = 42.11499196(pps)

キングスレートモータードライブコントローラ計算(2-2相励磁)

  • 3729600/86200 = 43.26682135(pps)
  • 1814400/86200 = 21.0487239(pps)

キングスレートモータードライブコントローラ計算(1-2相励磁)

  • 7459200/86200 = 86.53364269(pps)
  • 3628800/86200 = 42.0974478(pps)

パルス計算について

パルスモータのppsは1秒当たりにモータに与えるパルス数ですが、実際にはPM型ユニポーラの場合には4本の配線に順次位相をずらしてパルスを与える必要があります。2-2相励磁の場合はppsでの計算パルスの1/4のパルスを1相当りのパルス数として扱う必要があります。また、1-2相励磁の場合には4相に与えるパルスの組み合わせが8通り発生しますので、1相当りの周波数は1/8で換算する必要があります。