マークXモータードライブのロットなどによる相違 ― 2009年09月06日 00時58分57秒
五藤光学のMARK-Xのモータードライブに使われているパルスモータなどについて、製造ロットなどによって若干の違いがあるようです。
私が確認している違いは以下です。
- パルスモータのコイル抵抗が100Ωのものと140Ωの2種類ある
- モータ取り付け用スペーサの短いものをワッシャで調整したものがある
- PK43G4100600(12)-3
- PK43G4140600(12)-3
P型モータドライブセット品
コメットトラッカーセット品
五藤光学マークXモータの仕様と天文データ ― 2009年09月07日 01時44分23秒
マークX赤道儀とモータードライブの仕様について整理しておきます。 写真はモータードライブコントローラからのパルスをオシロスコープで観測したものです。
マークX赤道儀の仕様
- ベースモデルウォームホイル歯数:126枚
- ギヤードステッピングモータの減速比1/600
- モータドライブケース内の平ギアの減速比:36/74
モータードライブコントローラ設計値
- 純正パルスモータ仕様:24パルスでモータは1回転(2-2相励磁)
- ※(15度/ステップ)仕様の場合
- 1-2相励磁のとき48パルスでモータは1回転
- オシロスコープ観測値により純正コントローラは2-2相励磁
- 赤経軸1回転のパルス数=126 × 600 × 24(48) × 74/36=3729600(7459200)
- P型モータドライブの水晶発振子は2.836716MHz
- ※ちなみに星の家製ビクセンMD-5マークX用水晶は2.760MHz
- ※さらにちなみに天ガの記事のモータドライブの水晶は5.51780MHz
マークX純正のモータを使わないでパルスモータ単体で利用する場合
赤経軸1回転のパルス数=126 × 600 × 24(48) =1814400(3628800)
天文データ
- 恒星時(マークXモータードライブ採用値):86164.1秒
- もっと正確な恒星時:86164.091秒
- キングスレート(天文ガイドインタラクティブの記事より):86200秒
- キングスレート(サイト検索などでよく使われている実例値):86190秒
- 平均太陽時:24時間丁度=86400秒
- 平均月時:89455.2秒(こちらを参考)
恒星時モータードライブコントローラ計算(2-2相励磁)
- 3729600/86164.1 = 43.28484833(pps)
- 1814400/86164.1 = 21.05749378(pps)
- 3729600/86164.091 = 43.28485285(pps)
- 1814400/86164.091 = 21.05749598(pps)
恒星時モータードライブコントローラ計算(1-2相励磁)
- 7459200/86164.1 = 86.56969666(pps)
- 3628800/86164.1 = 42.11498756(pps)
- 7459200/86164.091 = 86.5697057(pps)
- 3628800/86164.091 = 42.11499196(pps)
キングスレートモータードライブコントローラ計算(2-2相励磁)
- 3729600/86200 = 43.26682135(pps)
- 1814400/86200 = 21.0487239(pps)
キングスレートモータードライブコントローラ計算(1-2相励磁)
- 7459200/86200 = 86.53364269(pps)
- 3628800/86200 = 42.0974478(pps)
パルス計算について
パルスモータのppsは1秒当たりにモータに与えるパルス数ですが、実際にはPM型ユニポーラの場合には4本の配線に順次位相をずらしてパルスを与える必要があります。2-2相励磁の場合はppsでの計算パルスの1/4のパルスを1相当りのパルス数として扱う必要があります。また、1-2相励磁の場合には4相に与えるパルスの組み合わせが8通り発生しますので、1相当りの周波数は1/8で換算する必要があります。
天文関係の電子工作に便利なリンク ― 2009年09月08日 09時28分48秒
水晶振動子を個人にでも1個から特注で製作してくれる会社があるようです。すごいな。その他、電子工作に便利な会社のリンク。PICマイコンのリンクも重複しますが改めて工作に特化した部分を再度載せます。
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