MT-1モータと自作コントローラでのMARK-X追尾テスト2012年08月03日 03時42分03秒

ビクセンのMT-1モータを五藤光学マークX赤道儀に物理的に取り付けて自作のコントローラでの追尾テストです。
この日は北極星も確認できているので極軸は極軸望遠鏡による調整のみ行っています。実際の追尾での極軸の微調整までは行っていません。

月や星の写真撮影は以下すべて同じ条件です。

C8+F6.3レデューサ+EOS Kiss X3直焦点撮影。
35mm版カメラ換算で焦点距離は2016mmということになります。
ISO設定は月が200で星の写真は400になっています。


今回のテストの目的は以下です。

1.新機能である月時可変速テスト
  ※月時モードの初期設定は平均値ですがFASTスイッチを押すと恒星時比0.01%ずつ増速し、STOPスイッチを押すと0.01%ずつ減速する機能
2.恒星時駆動のテスト

●テスト1(月時可変速テスト)

まずは恒星時追尾モードでの月の写真。


10分間隔での撮影です。赤経方向だけでなく赤緯方向の移動も見られます。



次は平均月時追尾モードに設定。
一旦電源を切って、FASTスイッチとSTOPスイッチを押しながら電源投入すると初期値である平均月時:恒星時比96.35%に設定されます。

以下は平均月時追尾モードでの月の移動の写真。
この日の月については平均月時では遅れすぎのようです。



以下は平均月時追尾速度からFASTキーで増速設定操作を行った後の状況です。まだ完全ではありませんが赤経方向のずれの度合いは少なくなってきています。



●テスト2(恒星時追尾テスト)
以下の露出時間での写真はもっと短時間でも流れているものがありますので選別して状態の良いものを掲載します。
1260mm直焦点撮影(35mm版換算で2016mm)ではいろんな要因で流れます。
撮影結果により、基本的なモータードライブのトルクと追尾精度は確保できていると判断します。

木星:60秒露出。明るさ調整。

プレアデス付近:118秒露出。明るさ調整。

以下は月時テストで増速設定した最終的な値の確認の為にPICKit2に接続してデータを読み込んだ状態です。
EEPROMには月時モード時の恒星時を10000(100.00%)とした時の比率値を格納しています。
25EEという16進値がその値です。10進数に変換すると9710という値になります。つまり、恒星時比97.10%という設定になっているということです。これは撮影テストの後に更にFAST操作を行ったので撮影時点のものからは変わっています。
ソフトの上限設定値は9711ですのでほぼ上限の値ということになります。

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