1日程度の遅れで問題視してはいけない2017年09月23日 10時48分52秒

ある会社の社長さんの言葉。

「1日の進捗遅れでも叱らないとダメ」

最近の若い人は叱られ慣れていないし、仕事の厳しさを教えるためにそのように思っているようです。
また、若い世代は怠けることを先に考えるという先入観を持っているようで、「遅れるのは」「怠けている」「本人の問題」だと決めつけているようでした。

この社長さん、別に高齢者の昭和の社長さんではなく、IoT関連のビジネスを展開しようとしている人です。

しかし、ここにはいくつか疑問があります。

(1) そのスケジュールは適正なのか(誰がスケジュールを立てたのか)
(2) 遅れている背景を探る必要はないのか
(3) 担当者の認識と依頼側の認識はあっているのか

例えばAという課題があった時にある人はAならB、BならCという段階的な課題の連鎖を考えてAという課題には複数の課題をクリアしてZまでの作業工数を見積もってスケジュールを立てるでしょう。
でも経験の少ない人はAという課題に対してBまでの作業しか想定しておらず、Bまでの作業工数でスケジュールを立てます。
Zまで考えられる人とBまでしか考えられない人とでは作業量も品質も全く異なります。

担当者本人にスケジュールを立てさせていざ作業を始めてみたら本人も「あ、Bまでではだめだ。Cまで考えないと」と思ったら、当然当初のスケジュールからは遅れます。しかもZが本当のゴールだとしたら結果も依頼者とは食い違うので、Cまでの結果で「出来ましたぁ」とか言おうものなら叱られることになります。

このような認識の違いがあるということを前提にしてそれを俯瞰した上で全体スケジュールを管理するような認識ができない人はマネージメントの立場になったらだめです。
技術がよくわかっている人が依頼者の場合はこの乖離は大きくなりますので、十分なすり合わせは必要だと思います。

一律に冒頭の言葉が出るようだと論外だと思います。
さぞ、息苦しい会社なのではないでしょうか?


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